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e-cancer:軟部腫瘍 FDAがデスモイド腫瘍治療薬としてnirogacestatを承認

07 Dec 2023

2023年11月27日、米国食品医薬品局(FDA)は全身治療を必要とする進行性デスモイド腫瘍の成人患者の治療薬としてnirogacestatを承認した。これはデスモイド腫瘍に対する初めての承認薬である。

有効性は、切除不能進行デスモイド腫瘍患者142例を対象とした国際多施設共同無作為化(1:1)二重盲検プラセボ対照試験であるDeFi(NCT03785964)で評価された。スクリーニングから12ヵ月以内にデスモイド腫瘍が進行した患者を適格とした。患者をnirogacestat 150mgまたはプラセボを1日2回経口投与する群に無作為に割り付け、病勢進行または許容できない毒性が認められるまで観察した。

主要評価項目はRECIST v1.1に基づく無増悪生存期間(PFS)であり、盲検化された独立中央審査または治験責任医師による臨床的進行(および独立審査による判定)により評価された。PFS中央値はnirogacestat群で未到達(NR)(95%CI: NR、NR)、プラセボ群で15.1ヵ月(95%CI :8.4、NR)であった(ハザード比[HR]0.29[95%CI: 0.15、0.55] p値=<0.001)。X線写真の進行のみに基づくPFSの探索的解析では、ハザード比は0.31(95%CI: 0.16、0.62)であった。

客観的奏効率(ORR)は有効性の追加評価項目であった。ORRはnirogacestat群で41%(95%CI:29.8、53.8)、プラセボ群で8%(95%CI:3.1、17.3)であった(p-value=<0.001)。さらに、有効性はベースライン時の患者報告による最悪の疼痛レベルからの改善によって、nirogacestat群が有利であった。

主な副作用は、下痢、卵巣毒性、発疹、吐き気、疲労、口内炎、頭痛、腹痛、咳、脱毛症、上気道感染症、呼吸困難であった。

Nirogacestatの推奨用量は150mgで、病勢進行または許容できない毒性が発現するまで、1日2回食事の有無にかかわらず経口投与する。150mg用量として50mg錠3錠である。

この審査では、臨床申請全体の提出前にデータ提出を合理化するReal-Time Oncology Review(RTOR)パイロットプログラムと、FDAの評価を容易にするために申請者が任意で提出するAssessment Aidが使用された。

本申請は、優先審査、ブレークスルー指定、ファスト・トラック指定、希少疾病用医薬品指定を受けた。FDAの迅速承認プログラムは「Guidance for Industry:Expedited Programs for Serious Conditions-Drugs and Biologics(重篤な症状に対する迅速承認プログラム-医薬品および生物製剤)」に記載されている。

 

https://ecancer.org/en/news/23939-fda-approves-nirogacestat-for-desmoid-tumours

(2023年11月29日公開)

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