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13 Feb 2025
University of Surreyの新たな研究によると、妊娠中の女性にとって、がんの症状は時として通常の妊娠に関連した変化と誤診されることがあり、場合によっては治療の遅れにつながることがあるという。
英国初の研究としてSurreyの研究者らは、妊娠中または出産後にがんに直面している女性や家族を支援する慈善団体Mummy’s Starを通じて女性20名を募集し、妊娠中または出産直後にさまざまながんと診断された経験を分析した。
本研究では、しこりなどの乳房の変化を経験した女性の方ががんを疑い、速やかに医師の診断を仰ぎ、その結果、より迅速に詳細な検査を紹介される可能性が高いが、腹痛などのあまり特定的でない症状を呈する女性では、診断や必要な検査の紹介が遅れることが多かった。
本研究はBritish Journal of General Practice誌に発表された。
University of Surreyの研究員であり、本研究の筆頭著者であるAfrodita Marcu博士は次のように述べた。
「我々の研究は、医療従事者が、懸念される症状を呈する妊婦を徹底的に評価し、症状が持続する場合には適切な検査を紹介することが重要なニーズであることを強調している。あらゆる可能性を慎重に検討し、妊娠に関連した症状のみと即断することを避けることで、女性が時宜を得た診断を受け、適切な治療を受けられるようにすることができる」
Mummy’s Starの創設者兼CEOであるPete Wallroth氏は、次のように述べた:
「本研究は、妊娠の有無に関係のない症状を評価時に確認することの重要性を改めて強調している。これは、原因を誤って特定しないようにするためだけでなく、症状が持続する場合には女性自身がセカンドオピニオンを求めることを自ら主張するためでもある。マタニティケアに携わるすべての分野の医療従事者(HCP:Health Care Professional)には、できるだけ早く適切な専門クリニックを紹介し、たとえ患者自身が気づいていなくても、心配な場合は、定期検診で問題や症状を指摘することを勧めている。我々には、介入する共同責任がある」
https://ecancer.org/en/news/25962-delays-in-cancer-diagnosis-for-pregnant-women
(2025年1月31日公開)