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07 Apr 2025
Karolinska Institutetの研究者らは新たな研究において、2回の検診の間に発見される、いわゆる中間期がんが乳がん症例の相当な割合を占めており、特定の危険因子がこのタイプのがんの発症の可能性を高めることを示した。
本研究は JAMA Oncology誌に発表された。
マンモグラフィは、がんを早期に発見することにより、乳がんの死亡率の低下に効果があることが示された。
それにもかかわらず、一部のがんは検診中に診断されるのではなく、検診と検診の間に診断され、これは中間期がんとして知られている。
このタイプのがんは、定期的な検診で発見される乳がんに比べ、悪性度が高く、治療が困難な場合がある。
1989~2020年にかけて、スウェーデンのストックホルムで女性50万名を対象とした本研究では、中間期がんが全乳がん症例のかなりの割合を占めていることが示された。
「中間期がんは定期検診で発見される全乳がんの約30%を占め、この割合は検診技術の進歩にもかかわらず、30年間一定であることが判明した」と、Karolinska Institutet(Department of Medical Epidemiology and Biostatistics)の博士研究員で、本研究の筆頭著者であるYuqi Zhang氏は述べる。
研究者らは、中間期がんの発症リスクを高める複数の要因を特定した。
これらの要因には、高濃度乳房、ホルモン療法、高学歴、初産年齢の高齢化が含まれる。
「高濃度乳房でホルモン療法を受けている女性は、検診結果が偽陰性のために見逃されるリスクが高くなる」と、Yuqi Zhang氏は述べる。
さらに本研究では、乳がん、特に中間期がんの家族歴を有する女性は、自分自身が中間期がんを発症するリスクが高いことも示された。
乳がんの家族歴を有する女性は、中間期がんを発症する可能性が1.9倍高く、特に中間期がんの家族歴を有する場合、このリスクは2.9倍に増加した。
「これは、検診の見落しではなく、多くの場合は検診と検診の間に腫瘍が急速に増殖したことが原因である。したがって、本研究は、これらの特定の危険因子を持つ女性向けに特別に設計された、より頻繁な、あるいは改善されたス検診方法の必要性を強調している」と、Yuqi Zhang氏は述べる。
「マンモグラフィの頻度を増やす、造影マンモグラフィなどの補助的な画像診断の実施、あるいは遺伝子検査を取り入れるなど、個人のリスクプロファイルを反映したスクリーニングプロトコルを適応することで、早期検出率を大幅に改善できる可能性がある」と、同科のKamila Czene教授は述べる。
「がんをより早期に発見することで、より効果的かつ低侵襲治療を提供し、長期生存率の改善や、患者の精神的および身体的負担の軽減につながる可能性がある」
https://ecancer.org/en/news/26229-three-out-of-ten-breast-cancers-are-detected-between-screenings
(2025年3月31日公開)