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e-cancer:がん全般 幹様T細胞ががん治療における免疫療法を助ける可能性があることを示唆

08 Sep 2021

Yale Cancer Centerによる新しい研究では、特定のリンパ節内の幹様T細胞が天賦のがんファイターである可能性を示している。白血球の一種であるこれらのT細胞を免疫療法薬で標的にすることで、治療に反応するがん患者数を増やすことができる。調査結果は、Science Immunology誌オンライン版で報告された。

「免疫システムを使用してがんを破壊する治療法は、肺がんやその他のがんの患者にとって大きな変革をもたらした」と、Yale Cancer CenterのCenter of Immuno-Oncologyのメンバーである免疫生物学助教授であり、研究の上級著者Nikhil Joshi博士は述べている。

「しかし、すべての人が免疫療法薬に反応するわけではないので、腫瘍増殖におけるこれらの特別なT細胞の役割を発見することが重要だった」

この研究では、最初に、腫瘍増殖の数か月の過程で腫瘍内の幹様T細胞を調べ、幹様T細胞がどのように生き残るかを決定できる新しい動物モデルを開発した。

研究者らは、幹様T細胞が腫瘍内に長期にわたって存続しないことを発見した。これは、それらが体内の他の場所から再供給されることを意味する。 これらの幹様T細胞の多くを含む免疫器官である近くのリンパ節が供給を補充していた。

時々、いくつかの幹様T細胞がリンパ節を離れて腫瘍に移動する。 これにより、腫瘍にがんと戦う新鮮なT細胞が供給され続ける。

研究者らは、これががんの増殖を遅らせるために重要であると信じている。 肺がん患者から分離された免疫細胞の分析により、幹様T細胞が肺の近くのリンパ節にあることが確認された。

腫瘍のT細胞は枯渇するが、われわれの研究結果は、近くのリンパ節内の幹様T細胞が病気の経過中に使い果たさないことを示している」と、Yale Cancer Centerの博士研究員であり、研究の筆頭著者であるKelli A. Connolly氏は述べている。
「免疫療法に反応する可能性が保たれており、これは重要な治療の進歩となる可能性がある」

「われわれは、近くのリンパ節にある幹様T細胞を活性化し、それらをがんとの闘いに導く治療法の開発に焦点を合わせている」と、Joshi氏は付け加えた。

「われわれはこの作業を継続し、患者を救うために、これらの治療反応を改善する方法に焦点を当てる予定である」

https://ecancer.org/en/news/20867-study-shows-stem-like-t-cells-could-aid-immunotherapy-in-cancer-treatment

(2021年9月6日公開)

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