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e-cancer:脳神経系 ゲラニオールはマウス老化モデルにおける酸化ストレスと認知機能障害を抑制する

17 Apr 2024

Aging誌(MEDLINE/PubMedでは “Aging (Albany NY)”、Web of Scienceでは “Aging-US”)第16巻第6号に、”Geraniol attenuates oxidative stress and neuroinflammation-mediated cognitive impairment in D galactose-induced mouse aging model “と題する新たな研究論文が掲載された。

本研究でD-ガラクトース (D-gal) 投与は、げっ歯類モデルにおいて認知機能障害と老化を誘発することが証明された。

ゲラニオール (GNL) は、非環式イソプレノイドモノテルペン類に属する。

GNLは、重要なシグナル伝達経路とサイトカインを変化させることによって炎症を抑えるため、炎症に関連する疾患の治療薬として使用することが可能である。

この新たな研究では、King Faisal University、Kuwait University、Center of Biotechnology of Borj-Cedria、Saveetha University、Alexandria University、およびAssiut Universityの研究者であるPeramaiyan Rajendran氏、Fatma J.Al-Saeedi氏、Rebai Ben Ammar氏、Basem M.Abdallah氏、Enas M.Ali氏、Najla Khaled Al Abdulsalam氏、Sujatha Tejavat氏、Duaa Althumairy氏、Vishnu Priya Veeraraghavan氏、Sarah Abdulaziz Alamer氏、Gamal M.Bekhet氏、およびEmad A.Ahmed氏らが、マウスにおけるD-gal誘発性酸化ストレスと神経炎を介した記憶障害に対するGNLの治療効果を検討した。

「21世紀になってヒトの平均寿命が延びた結果、記憶障害やアルツハイマー病のような加齢に伴う病気が増えている。本研究では、マウスにおけるD-gal誘発老化に対するGNLの保護効果を検討した」

研究は、6群のマウス(1群6匹)を使って行われた。

第1群には通常の生理食塩水を投与し、第2群には通常の生理食塩水(0.9%、w/v)に溶解したD-gal(150mg/wt)を9週間経口投与した。

第3群では、2週目から10週目まで、マウスにD-gal(150mg/kg体重)を経口投与(無麻酔)し、4時間後にGNLを週2回(40mg/kg体重)投与した。

第4群のマウスには、2週目から実験終了までGNLを投与した。

若齢マウスと高齢マウスの比較には、4ヵ月齢(5群)と16ヵ月齢(6群)の対照マウスを用いた。

「抗酸化レベル、PI3K/Aktレベル、およびNrf2レベルの変化を評価した。また、D-galとGNLが病理学的加齢変化に与える影響も検討した」

GNLを投与すると、空間学習と記憶が有意に増加し、行動が自発的に変化した。

抗酸化作用と抗炎症作用の増強およびPI3K/Aktの活性化が、この効果を媒介するメカニズムであった。

さらに、GNL投与はNrf2とHO-1を上昇させ、酸化ストレスとアポトーシスを減少させた。

これは99mTc-HMPAO脳フローガンマバイオアッセイで確認された。

「このように、我々のデータは、GNLが神経炎症誘発性認知機能障害の治療に有望であることを示唆した」

 

https://ecancer.org/en/news/24562-geraniol-attenuates-oxidative-stress-and-cognitive-impairment-in-mouse-aging-model

 

(2024年4月11日公開)

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