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e-cancer:肺がん WCLC 2025:Ifinatamab deruxtecan、既治療の進展型小細胞肺がんにおいて高い奏効率を示す:第Ⅱ相IDeate-Lung01試験

29 Sep 2025

再発または進行性の進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)と診断された患者は、B7-H3を標的とした抗体薬物複合体であるifinatamab deruxtecan(I-DXd)の治療によって有益性がもたらされる可能性がある。これは、スペイン・バルセロナで開催されたInternational Association for the Study of Lung Cancer(IASLC)2025 World Conference on Lung Cancer (WCLC) で本日発表されたデータによるものである。

Samsung Medical Centre(韓国、ソウル)のMyung-Ju Ahn医学博士が発表した第Ⅱ相IDeate-Lung01試験の新たなデータによると、プラチナ製剤を用いた化学療法を1ライン以上受けた患者137例において確認された客観的奏効率(ORR)は48.2%、疾患制御率は87.6%が示された。

B7-H3はSCLCのすべてのサブタイプで過剰発現しており、その過剰発現は不良な臨床転帰と関連しているため、新たな治療の標的として有望である。

このIDeate-Lung01試験の解析では、I-DXdを12 mg/kgで3週おきに静脈内投与する用量最適化および拡大パートにおいて治療を受けた患者が含まれた。

2025年3月3日のデータカットオフ時点では、137例の患者がI-DXdを投与されており、前治療において1ライン(23.4%)、2ライン(54.7%)、3ライン(21.9%)の全身療法を受けた患者であった。

追跡期間中央値12.8ヵ月において、奏効期間中央値は5.3ヵ月、奏効までの期間中央値は1.4ヵ月であった。

無増悪生存期間(PFS)中央値は4.9ヵ月、全生存期間(OS)中央値は10.3ヵ月であった。

プラチナ感受性の有無や前治療ライン数に関わらず、臨床的有益性が認められた。

例えば、2次治療のサブグループ(n=32)では、ORRは56.3%、PFSおよびOSは数値上、全体集団より長かった。

治療関連有害事象(TRAEs)は全グレードで患者の89.8%において発現し、グレード3以上のTRAEsは36.5%、グレード5のTRAEsは4.4%の患者に認められた。

治療関連間質性肺疾患/肺炎と判定された患者は17例発生し、うち6例が重症度グレード3以上であった。

安全性に関する所見はこれまでの報告と一致しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。

「これらの結果は、きわめて高いアンメットニーズを有するES-SCLC患者集団におけるifinatamab deruxtecanの顕著な有効性を示している」とAhn医学博士は述べた。

「管理可能な安全性プロファイルと高い奏効率は、小細胞肺がんにおけるI-DXdのさらなる研究を支持するものである」。

 

https://ecancer.org/en/news/27001-wclc-2025-ifinatamab-deruxtecan-demonstrates-high-response-rate-in-previously-treated-extensive-stage-small-cell-lung-cancer-phase-2-ideate-lung01-trial

(2025年9月8日公開)

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