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16 Oct 2025
University of PennsylvaniaおよびRTOG Foundationの RadComp研究における健康関連QOL（HRQOL）分析の結果は、非転移性乳がん女性患者において、光子線治療と陽子線治療の両方が同等の優れたHRQOLアウトカムをもたらすことを示した。
RadCompは、乳がん治療における陽子線と光子線治療を比較した最初の無作為化試験である。
これらの結果は、カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたAmerican Society for Radiation Oncology年次総会で報告された。
光子線治療と陽子線治療を比較する最大規模の無作為化比較試験であるRadCompが成功裏に完了したことは、この分野が技術比較に取り組む姿勢の証である。HRQOLは重要なエンドポイントであり、両群における良好な結果は期待が持てる。主要評価項目の結果を待つ一方で、医師は患者と疾患固有の要因、地域のアクセス状況、費用を考慮しつつ、乳がん患者に対して適切な治療法を選択し続けるべきである」と、RadComp 論文の筆頭著者であるSouthwest Florida Proton Centre のShannon M. MacDonald氏は述べた。
RadComp試験では、非転移性乳がん患者1,239例を対象に、包括的リンパ節照射を予定している患者を登録し、陽子線治療または光子線治療を受けた後の患者報告による身体イメージと機能、疲労、その他のHRQOLアウトカムを比較評価した。
HRQOLはおもに、PROMIS Fatigue、Satisfaction with Breast Cosmetic Outcomes、BREAST-Q放射線療法の有害事象、およびFACT-Bを用いて評価した。FACIT-TS-GやPRO-CTCAEを含むその他のドメインも使用した。
治療後6か月時点で、治療群間においてPROMIS Fatigue 総合スコア、Satisfaction with Breast Cosmetic Outcomes スコア、BREAST-Q総合スコア、FACT-B試験結果指標スコアに統計学的に有意な差は認められなかった。
二次的HRQOLツールでは、治療を推奨する意思と再度治療を選択する意思において、陽子線治療に有利な差がいくつか認められた。
University of PennsylvaniaのPerelman School of Medicineの、この研究の現在の主任研究者である Alexander Lin医学博士とBonnie Ky医学博士によると、「この臨床試験は、放射線腫瘍医、心臓専門医、物理学者、科学者、そして何よりも患者との間で実現した多分野にわたる驚くべき連携の成果を示している。われわれは、RadComp試験の主要評価項目である主要心血管イベントの結果を心待ちにしており、研究の統計計画に従い、今後報告する予定である」
本研究は、Patient-Centred Outcomes Research Institute (PCORI) Award (PCS-1403-12804)、National Cancer Institute of the National Institutes of Health (PHR-SS-S-16-004996)、National Heart, Lung, and Blood Institute of the National Institutes of Health (R01HL152707)、David and Leslie Clarke Outcomes Research Fund、Gant Family Foundation Fund、Alan and Louise Reed Cancer Outcomes Research Fund、University of Pennsylvania・Ruth Perelman School of MedicineのThalheimer Centre for Cardio-Oncologyによる助成を受けて実施された。
（2025年10月1日公開）
