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e-cancer:脳腫瘍 ムール貝の粘着性に着想を得た生体接着性パッチが、最も悪性度の高い脳腫瘍から細胞を除去

17 Feb 2026

膠芽腫は最も高頻度で、最も悪性度の高い脳腫瘍である。

膠芽腫は、非常に急速に増殖し、浸潤性が高く、現在その進行を止めたり、治癒できる治療法は存在しないため、診断後の余命は非常に短い。

標準的な治療法は腫瘍の外科的切除に続いて放射線療法と化学療法を行うが、この積極的な治療を行っても再発は非常に多く、しばしば1年以内に生じる。

権威ある学術誌Advanced Science誌に掲載された論文において、Department of Biochemistry and Molecular Biology とInstitut de Neurociències de la UAB (INc-UAB)のVíctor Yuste教授が率いる研究チームは、手術中に腫瘍を切除した部位に貼付可能な複数の生体接着性パッチを設計・試験した。これらは残存がん細胞を標的とする。

このパッチの設計は、ムール貝が岩に付着する仕組み(ポリフェノール型分子を利用)に着想を得ており、湿った脳組織に強力に付着し、薬剤の持続的な放出を可能にする。

結果によると、試験した全ての選択肢の中で、緑茶、ココア、および一部の果物に含まれる天然ポリフェノールであるカテキンを含むパッチが最も優れた効果を示し、悪性細胞の約90%を除去した。

この強酸化性物質は活性酸素種(ROS)を増加させることで細胞死を誘導する。

「カテキンを経口投与すると、望ましくない全身性の副作用を引き起こす可能性がある。しかし、腫瘍が切除された部位に付着させることで、局所的に作用させることができ、副作用の発現を最小限に抑え、あるいは完全に防ぐことが可能である」と、Yuste教授は説明する。

さらに、「これらの材料は高い抗菌活性と優れた生体適合性を示し、感染予防と適切な創傷治癒の促進に寄与する。きわめて低い製造コストと製造の簡便さを兼ね備えているため、将来的な開発、拡張性、潜在的な投資家の関心という点で、実現可能な選択肢となる」と、UABおよびCatalan Institute of Nanoscience and Nanotechnology (ICN2)の研究者であるJose Bolaños-Cardet氏は付け加える。

この研究は、カタルーニャ州の複数の研究センター(INc-UAB、ICN2、Bellvitge University Hospital-Catalan Institute of Oncology-Bellvitge Biomedical Research Instituteを含む)による共同研究であり、膠芽腫の治療において大きな前進となる可能性があり、この深刻な診断に直面している患者に希望をもたらす可能性がある。

本プロジェクトは、Spanish Ministry of Science, Innovation and Universities (MICIU)、State Research Agency (AEI) [10.13039/501100011033]、およびEuropean Regional Development Fund (ERDF – EU)の枠組みにおいて、プロジェクトPID2024-161159OB-I00の支援を受けて実施されている。

 

https://ecancer.org/en/news/27774-a-bioadhesive-patch-inspired-by-mussel-adhesion-eliminates-cells-from-the-most-aggressive-brain-tumour

(2026年2月9日公開)

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