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ecancer : 乳がん : がん患者における妊孕性温存の希望

23 Feb 2015

by ecancer レポーターAudrey Nailor 著

世界中で高齢出産が行われるなか、がんの早期診断はこれまで以上に人々に影響を与える。

これらのライフスタイル傾向に伴い、がんまたはがん治療によって不妊になる女性の増加がみられる。

その対処方法は?医師の知るべきことは?がんと診断された場合、子どもを産むことはできないのか?

ecancermedicalscience誌の最新特別号では、ヨーロッパ、北米、中南米の腫瘍学専門家チームによる妊孕性温存とがん治療における最新の研究が収集されるとともに、これらの問題への取り組みが発表された。

各グループの研究者らは、乳がんや子宮頸がん、卵巣がんにおける自らの関心領域について、最新の妊孕性温存の研究論文を発表した。

患者が寛解期を迎えた後、将来使用するために受精卵を凍結する特殊な外科技術の治療法である。

「妊孕性温存とがん治療は、うまく両立させなければならい」と、この特別号のGuest Editorであるスペイン、La Paz University HospitalのIgnacio Zapardiel氏は説明する。

「婦人科腫瘍医は、患者の妊孕性温存の希望と、つねに明確とは限らない腫瘍学的転帰とをうまく両立させなければならない」

Zapardiel氏はこの特集号にて、「重要な時期である」と述べる。

「ライフスタイルによって出産年齢が高齢化しているため、出産の望みがかなわない婦人科悪性腫瘍を有する患者が増えた」

「これらの患者のために開発された技術が、単に妊娠するまでに適切な時間をおきたいと考える健康な女性にも利益をもたらす可能性がある」と、スペイン、HHM Nuevo Belén University HospitalのMaria de Pedro氏は示唆する。

De Pedro氏は、乳がん患者における妊孕性温存技術に関する論文を寄稿した。

「受精卵の保存に融資するいくつかの大手企業の方針は、面白い逸話のように思えるかもしれない」と、de Pedro氏が述べる。

「しかし、何らかの方法で、受精卵の保存が多くの人々にとって現実的となり、われわれがそれを生活に適応させる必要がある」

特集号は、英語とスペイン語で出版され、無料で読むことができる。

参考: Muñoz E, González N, Muñoz L, Aguilar J, García Velasco J. (2015) Ovarian stimulation in patients with breast cancer ecancer 9 504
Alonso S, Castellanos T, Lapuente F, Chiva L. (2015) Hysteroscopic sugery for conservative management in endometrial cancer: a review of literature ecancer 9 505
de Pedro M, Otero B, Martín B. (2015) Fertility preservation and breast cancer: a reviewecancer 9 503

Alvarez A, Vazquez-Vicente D. (2015) Fertility sparing treatment in borderline ovarian tumoursecancer 9 507

Halaska M, Robova H, Pluta M, Rob L. (2015) The Role of Trachelectomy in Cervical Cancerecancer 9 502

http://ecancer.org/news/6932
(2015年2月3日公開)

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