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ecancer : 前立腺 : ASCO GU : 血液検査の新テクノロジーが前立腺がん治療選択の一助となる可能性

29 Jan 2016

早期の研究結果によれば、実験的で新しい血液検査が、前立腺がん患者にとって最も適切な治療を個別に決定をするのに役立つ可能性があることを示唆した。

新しい非侵襲(性)の液体生検が、血液中の異なるがん細胞の全体的な状況を精査し、形状やサイズなどの様相とホルモン療法に対してメリットのあるのはどの患者かを予想するための遺伝子構造を解析する。

「すべての男性がenzalutamideとabirateroneに等しく反応するわけではなく、特定の男性は全く反応しない。本テストが有効であれば、効果のない治療に起因する可能性のある等張性を使わずに、患者が最も反応する治療を選択するのに役立つ可能性がある」と、筆頭著者で、Memorial Sloan-Kettering Cancer Center (MSKCC) (ニューヨーク)Genitourinary Oncology Service のオンコロジストでチーフであるHoward I. Scher氏は述べた。

「さらに、組織生検とは違い、血液サンプルは、いつでも容易に入手できるので、治療の調整がより早くできる」。

固形がんは、悪性の細胞を血液中に流す。それは、循環がん細胞と呼ばれる。

進行性がん患者では、循環がん細胞は、そのがんが拡散した(転移した)場所と同様に、原発腫瘍からも放出される。

以前の研究では、個々の患者が様々な異なる循環がん細胞を持っていることが明らかになった。

実験的テストは、血液サンプルをガラス製スライドに載せ、それを循環がん細胞と普通の血液細胞を区別するために染色する。

その次に、機械がスライドを精査し、循環がん細胞のサイズや形状のような様々な特徴を解析する。

「これは、空港のセキュリティで使用されている顔認識ソフトウエアとよく似ている。このソフトウエアは、様々な特徴を検査することによって、細胞をすばやく識別することができる」と、Scher氏は述べた。

研究者らは、その後、興味のある個別の細胞を選び、スライドからそれらをピックアップし、遺伝子異常の解析を実施する。

この研究早期では、転移性前立腺がん患者179名の全221血液サンプルが評価された。

患者はアンドロゲン受容体(enzalutamide または abiraterone)を標的とするホルモン療法か、タキサン化学療法のどちらかを開始ししようとしていた。

研究者らは、循環がん細胞の状況と遺伝子構造(例えば、不均一性スコア)においてより変異がある患者はホルモン療法にあまり反応しなかった。

不均一性スコアが低い患者に比べて、不均一性スコアが高い患者は、無増悪生存中央値が5カ月対17カ月、全生存中央値が9か月対未達とさらに短くなった。

対照的に、不均一性スコアは化学療法に対する患者の反応に影響しないように見えた。

このテストが通常診療で使用されることが承認される前に、十分有効であることが必要である。

研究者らは、このテスト結果が患者の転帰を予知するかどうかを臨床試験において決定する必要もある。
http://ecancer.org/news/8468
(2016年1月4日公開)

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