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27 May 2016
インスリンとメトフォルミンで治療した2型糖尿病患者は、インスリン単独療法の患者と比較して死亡と主要心イベントのリスクが減少したとCardiff University(英国)による新研究が発表した。
University’s School of MedicineのCraig Currie教授が率いた後ろ向き研究では、2000年以降インスリン+メトフォルミンまたはインスリン単独療法による治療を受けた患者を調査した。
12,020名が一般診療データソースから割り出され、研究チームは彼らが最初にインスリンを処方されたときから平均3年半追跡調査した。
研究者らは、インスリンと併用して使われた時より、メトフォルミンが死亡率や心臓発作を減少させる可能性があることを発見した。彼らはさらにインスリン単独療法またはメトフォルミン併用療法の患者間でがんのリスクに違いがないことも発見した。
Currie教授は以下のように述べた。
「英国では、1991年以来、2型糖尿病におけるインスリン使用率は6倍以上に増えた。さらに近年になると、メトフォルミンは治療としてインスリンと同時に使われてきた」
「以前、我々は増加するインスリン投与量は死亡率、がん、心臓発作に関連することを示唆した。既存の研究では、メトフォルミンがインスリンに関連するリスクを減ずることも示した」
「本研究では、メトフォルミンとインスリンの併用による影響とともにインスリン投与量を調べた。この安くて一般的な薬剤が、インスリンと併用されるとき、死亡や心臓障害が大きく減少したことがわかった」
英国では、約390万人が糖尿病とともに生き、そのうち90%以上が2型糖尿病である。
「本研究は、これらの治療を一緒に使用する可能性を示した一方で、今後の研究では、2型糖尿病におけるインスリンのリスクとメリットとインスリンとの併用療法時のメトフォルミン投与に関連する考えられるメリットを究明する必要がある」とCurrie教授は述べた。
http://www.medicalnewstoday.com/releases/309845.php
(2016年5月5日公開)