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11 Jul 2016
チロシンキナーゼ抑制剤(TKI)による継続治療が、回復を維持するためには必要ではない可能性が、EHA2016にて発表された。
TKIは、慢性期における慢性骨髄性白血病患者の生存率を大幅に改善した。
しかしながら、治療は一生を考えた上での臨床診療より行われる。
小規模臨床試験では、良好な治療反応であるTKI治療患者の40~60%において、TKI治療の継続を中止する可能性が示された。
EURO-SKI試験の目的は、TKI投与の継続中止後の治療反応性の維持率と、TKI中止が成功を収めることを予測する臨床的および生物学的因子を同定することであった。
本研究では、欧州11か国内61拠点において、868名が登録された。
登録条件は、3年以上のTKI治療歴があり、過去において1年以上良好な治療反応(MR4)を示したことであった。
TKI前治療に失敗しなかった患者だけが登録された。
試験結果は、TKI投与中止後6か月において、62%が治療反応(Major Molecular Response;MMR;分子生物学的寛解)を示した。
12か月後は56%であった。
TKI治療期間および投与中止前の良好な治療反応(MR4)の期間より、継続中止が成功を収めるという予測が見出された。
しかしながら、性別、年齢または本疾患リスクスコアのいずれも、TKI治療中止が成功を収める可能性とは関連性がなかった。
http://ecancer.org/news/9559.php
(2016年6月10日公開)