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30 Jun 2016
大規模な無作為化試験より、免疫治療薬ニボルマブ(チェックポイント阻害剤)の治療歴を有する進行期腎がん患者に対する継続治療において、安全性と有効性が示された。
Roswell Park Cancer Institute (RPCI)など複数の研究の研究者らによる、第Ⅲ相試験の結果が、ASCO2016にて発表された。
疾患進行が最初に確認された時点で、今までは投与が中止されたが、免疫治療反応パターンは他剤による治療反応と異なる。
大規模臨床試験 (Checkmate-025試験)では、 腎細胞がん(RCC;renal cell carcinoma)治療不応の設定で実施され、406名に対しニボルマブ治療が行われた。
ニボルマブ治療を行った進行期腎がん患者に対し、153名は治療を継続し、145名は治療を継続しなかった。
治療後に進行がなかった患者は、研究から外された。
継続治療群の14%は、30%以上の腫瘍縮小を示した。
さらに、継続治療群の生存率は28.1か月、未継続治療群は15か月であった。
「この研究より、治療歴を有する進行期腎がん患者に対するニボルマブの継続治療が、最終的に生存期間の延長につながる遅延免疫反応の可能性があることが示された」 と、Roswell Park医学部、がん分野准教授で上席著者のSaby George氏(MD, FACP)は述べた。
「今後、この知見による新しい免疫チェックポイント阻害剤により、患者ニーズの最適化に向けた新たな診療ガイドラインの発行が示唆される。よりよい結果を患者にもたらすために、このような知見を診療ガイドラインへ展開していくことが重要である」
http://ecancer.org/news/9553
(2016年6月8日公開)