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12 May 2017
第69回American Academy of Neurology年次集会(米国、ボストン)で提示されたデータによると、アレムツズマブは、再発寛解型MSの黒人患者における長期的かつ放射線学的転帰を改善する。
新しい研究結果は、アレムツズマブと皮下インターフェロンベータ-1a(SC IFNB-1a)を比較するPhase III 試験に登録した患者の小集団においてみられた。その試験の患者全員が再発寛解型MSであり、登録時には治療を受けていないか、前治療に対して不適切な反応を示しているかのどちらかであった。
重要なことは、黒人患者における結果が、全体の研究集団において前もって報告された結果と同様であったことであると、米国テキサスにあるMultiple Sclerosis Treatment Centerの筆頭研究者Annette Okai氏は述べた。
黒人患者は一般的に、より速い障害蓄積、より大きな病変体積、続発的な進行、加速的な網膜神経線維束と神経節細胞層/内網状層菲薄化、そして病態修飾療法(DMT)に対するより低い反応性の可能性などによって特徴づけられるように、白人患者より重症のMSなる。
限られた発表データは、黒人患者の間で病態修飾療法に対する反応に使用可能である
アレムツズマブの12 mgコース(ベースライン: 5 日間; 12か月: 3 日間)の2コースまたはSC IFNB-1a
アレムツズマブ治療の患者では低再発率
全体では、46名の黒人患者がコア試験(アレムツズマブ群35名、SC IFNB-1a群11名)に登録した。延長に入っている、ほとんどのアレムツズマブ群の患者はアレムツズマブによる再治療を受けなかったか(53%)、他の病態修飾療法を受けなかった(88%)。
アレムツズマブ群は、中核かつ延長期間の試験を通して低再発年率を維持した。累積再発率は、6年 で0.19 (95%信頼区間, 0.11-0.30)であった。52%が3年から6年間で無再発だった。
アレムツズマブ群では、6年間にわたって、神経症状評価尺度(EDSS)スコアの平均的変化が+0.52だった。
全体的には、アレムツズマブ群の72%が、6年を通して6か月間確認ずみの身体的障害の悪化がなかった。
6年度には、アレムツズマブ群の64%は、べースライン(改善 20 %; 安定44 %)と比較してEDSSスコアが改善、または安定した。
2年度では、アレムツズマブは、SC IFNB-1aに対して58%まで脳容積低下を遅らせた。平均的年間脳容積低下は2年間にわたって抑制され、3~6年度では低いままだった。
6年間にわたって、 アレムツズマブは、CARE-MS全体かつ延長研究の集団と一致した患者集団において、有害事象の発生全体の漸減とともに、安全性プロフィールを示した。
Okai氏は、この小集団における結果は、より大きな研究または実際の状況において立証する必要があると述べた。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/317336.php
(2017年5月6日公開)