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MNT : HIV : 新しい検査により潜在的HIVをもっと正確に看破し、治癒にさらに近づく

01 Sep 2017

研究者らは、ウイルスの大半がどのように人間の体の中に残っているのかを看破するためにもっと正確で、費用対効果があり、効率的な検査を作ることでHIVの完全治癒にさらに近づいている。

HIV治療を提供するために熱心に取り組んできた研究者らの最も偉大なチャレンジは、レトロウイルス療法後にウイルスを検知することである。HIVは見つけ出すのが難しいレベルで免疫細胞の中に潜むことができる。

現在の抗HIV治療はほとんど検知できないレベルまで感染を抑える。しかし、ウイルスはT細胞またはヘルパーT細胞と呼ばれるCD4 T細胞内で潜伏した状態で留まることができる。しかしながら、これらの細胞の中のHIV DNAの多くが不完全であり、感染を起こすことはない。

CD4 T 細胞は、感染から体を守ることにおいて重要な役割を持つ白血球細胞であるリンパ球である。T細胞は、その免疫反応を活性化しながら、感染があることを体に知らせる。体がHIVに感染すると、それは複製し、拡散するためにこれらの細胞を使う。

CD4細胞タンクの中に潜伏するためのHIVウイルス能力が治療開発の障害であった。ひとたび患者が抗レトロウイルス療法を始めると、どのくらいのウイルスが残っているのか、そして複製が可能かどうかを知ることが大変重要である。

ウイルスを看破するために使用可能な検査の多くが、費用対効果が低く、大変時間がかかる。 今のところ、現在最も広く使われている検査は、“quantitative viral outgrowth assay”(Q-VOA)法である。この検査は多量の血液を必要とし、手間がかかり、とても高価である。だらに、Q-VOA法も隠れているウイルスの量を低く見積もる可能性がある。

しかし今、University of Pittsburgh’s (Pitt) Graduate School of Public Health(ペンシルベニア)の研究者らは、より迅速、簡単、安価、かつHIVがCD4細胞の中にまだ隠れているかどうかをチェックするさらに効果的な方法を提供したと述べている。
Nature Medicine誌に発表された新研究では、この新しい検査を詳しく説明している。研究者らは、”TZA test”と呼んでいる。

新検査はどのように機能するのか

本試験の上席著者で、Pitt Public Health’s Department of Infectious Diseases and Microbiology教授/副部長であるPhalguni Gupta氏は、新検査を提供するために彼と同僚を動かしたことを説明した:
「最善の治療にもかかわらず、患者にしぶとく生き残るウイルスのこの潜在的保菌者を根絶する方法を見つけることでHIV患者を治癒させるための実質的な努力が世界的にある。 しかし、誰かが真に治癒するかどうかを医師に教えるには十分感度が高く、実践的な検査を有していなければ、これらの努力は前進しないだろう」

TZAは複製可能なHIVが存在する時のみ活発になる遺伝子を看破することによって機能する。

TZA検査はQ-VOA法が14日必要とするのに比べて7日間で結果が出る。そして、Q-VOAの費用の3分の1しか費用がかからない。しかも、必要とする血液量と細胞数はごく少量である。

重要なのは、TZA検査は、HIVがほぼ完全に治癒したようにみえる人々において、潜在的なウイルス量が従来の検査が看破可能な量よりも実際70%も高いことを明らかにした。

この検査がより少ない細胞しか必要ではないので、TZA検査は、HIVが隠れ続けている組織内と同様に小児におけるHIVの検出にも役立つ可能性があると著者らは書いている。
「われわれは、この検査によって抗レトロウイルス療法を受けている無症候患者が従来の推定値よりかなり多くのHIV保菌者であることを示した。これらの検査は、複製能力があるHIVを測定するための異なる方法を有しているので、科学者らが治癒に向かって努力する時に、両方使用可能であることは有益であろう」

http://www.medicalnewstoday.com/articles/317687.php
(2017年5月30日公開)

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