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MNT : 子宮頸がん :ブルベリーはどのようにがん細胞死滅に役立つのか

18 Jan 2018

ブルーベリーは、時に「スーパーフード」と称され、その理由として、ブルーベリーには豊富な健康上の効用を提供する抗酸化物質がいっぱい詰まっている。そして、新しい研究により、その小さなブルーベリーのもう一つの利用について明らかにした:がん治療に役立てることである。

ヒト卵巣がん細胞株を調査することによって、研究者らは、放射線療法にブルーベリー抽出エキスを加えると治療効果を有意に改善することができることを発見した。

筆頭著者である、University of Missouri-Columbia医科大学のYujiang Fang氏と研究者らは、先日Pathology and Oncology Research誌に彼らの研究結果を報告した。

American Cancer Society (ACS)によれば、今年、米国では、約12,820の子宮頸がんの新規診断例があり、4,200名以上の女性が子宮頸がんで亡くなると予想される。

放射線療法が依然として子宮頸がんにおける初期治療である。がん細胞を破壊するために高エネルギー放射線を使用することも含んでいる。

「末期の子宮頸がんのような、あるがんにとっては、放射線は良い治療オプションである。しかし、正常細胞に対する二次的なダメージがいつも起こる」と、Fang氏は述べる。

本研究で、研究者らは、ブルーベリーの抽出エキスが放射線増感剤として使用されることが可能かどうかを決定することを目指した。放射線増感剤はがん細胞を放射線療法にもっと脆弱化する物質である。

ブルベリー抽出エキスががん細胞をトリックにかける

以前の研究では、Fang氏らは、ぶどうと赤ワインに存在する物質であるレスベラトロルが前立腺がん細胞を放射線療法に対して過敏にすることを促進すると明らかにした。

研究者らは、ブルーベリーもフラボノイドと同様にレスベラトロルを含んでいると言及している。「フラボノイドは、抗酸化、抗炎症、そして抗菌性の特性がある」と、Fang氏は述べる。

研究チームは、最新の研究においてヒトがん細胞株上でブルーベリー抽出エキスを検査した。抽出エキスは単独、放射線療法との併用の両方で検査され、それらの効果は放射線療法単独と比較された。

放射線療法単独では、がん細胞数を20%減らす一方で、ブルーベリー抽出エキスはがん細胞の25%減少に繋がった。

しかしながら、ブルーベリー抽出エキスと放射線療法が結び付くと、ヒト子宮頸がん細胞の数が約70%減少した。

研究者らは、ブルーベリー抽出エキスはがん細胞を放射線に対してもっとセンシティブにするだけでなく、がん発症を刺激する異常ながん増殖も抑制する。

「がん細胞は自身を作り変えることによって死を防ぐ」とFang氏は続ける。「細胞増殖を抑制するとともに、エキスはがん細胞を死滅させる。従って、がん細胞の誕生を阻止し、死を促進する」

さらなる研究が必要である一方で、彼らの知見がブルーベリーが子宮頸がんと他のがん種にとって将来有望な治療戦略になる可能性があることを示していると研究者らは述べる。

「ブルーベリーは大変一般的であり、世界中でみられる。それらは容易に入手可能であり、高価でもない。既存の治療の効果を強めるための自然な治療オプションとして、それらが熱心に受け入れられるだろうと感じる」

Yujiang Fang氏

https://www.medicalnewstoday.com/articles/320517.php

(2018年1月3日公開)

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